紀行

東海自然歩道を歩く(5)

篠原・石砂山・西野々

 平成27年6月8日 池内淑皓

2015年1月21日(水) 今回もクラブツーリズムのツアーに便乗する。
 7:30横浜天理ビルを定刻に出発、天気予報は終日雨の予報であるが、出発時点では曇りであった。午前中は嵐山を登山し、午後は石砂山に登る予定となっている。 石老山と同様篠原は氷雨が降り続く、適当な昼食場所が無いのでバスの中で昼食を採る。
 午後は篠原バス停から100m先で道標に導かれて畑の中の道を行く、登山道入り口にはトイレがあるから済ませて行こう。奇麗に整備された林道を歩く、この辺りは「岐阜蝶」の生息地なのだ。
 快適な尾根を辿れば石砂山(578m)頂上に着く(13:15)。 雪がうっすらと積もっていた、晴れていれば相模湖と周辺の山々が良く見えるのであるが、今日は雪交じりの雨で視界不良。
 伏馬田(フクマダ)へ下り、道志川を越えて西野々のバス停に到着する、迎えのバスで温泉に向かった。
終日冷たい雨にたたられたが、岐阜蝶を守り育てる為なのであろう、見事なまでに丹精された里山道を終日落ち葉を踏みしめながらの快適ウオークであった。

      「東海自然歩道案内板」
今日は篠原バス停→石砂山登山口→石砂山→伏馬田分岐→伏馬田→西野々バス停

     「東海自然歩道石砂山登山概念図」 東海自然歩道(武井岳男著)山と渓谷社刊     より引用

      「石砂山周辺案内板」

1月21日石砂山を登った私達は雨と寒さの中で外では食事が出来ず、バ゙スの中で昼食を採る事にした。
午後はバス停から先100mで右折し、東海自然歩道の道標に導かれて石砂山登山道に入る

登山道入り口にはうっすらと雪が付いていた、大寒の今日はとても寒い。

奇麗に手入れがされている林道を快適に歩く、この丹精された里山に岐阜蝶が生育していると言う。

   
「カンアオイ」                                        「岐阜蝶」

岐阜蝶が生育するために絶対必要な植物で、ここに卵を産み付け、幼虫が食草とする。
神奈川県藤野地方は、県の天然記念物に指定されている「岐阜蝶」の生息地である。この蝶は日本の里山に生育し、丹精された落葉広葉樹林にのみに生息する。
 近年里山の放棄、開発により生育地が激減しているのは残念である、因みに岐阜蝶は日本の固有種。
 名の由来は、明治16年(1883)名和清により、岐阜県郡上郡で採取されたことに由来する。

何とも気持ちの良い落ち葉のクッション、見事に手入れされた里山を歩く

「石砂山頂上(578m)」 氷雨が雪に変わり、頂上は少し雪景色

         石砂山頂上にて

下山路も丹精された里山を下る

二、三滑りそうな桟道を行く、雪が積もったらアイスクリッパーが必要となろう

伏馬田分岐を過ぎると、庚申塔があった、右やまみち、左大山道と彫られている、昔は  菅井から、篠原からこの道を通って大山に向かったのだろうか

西野々のバス停近くにも大山道の道標があった。嘉永三年、部落の人が建てたのだろう
ここから大山道は、青野原に出て、三ヶ木を経て厚木に到り、矢倉沢往還に合流して大山に向かう、甲州大山道の道筋である。

西野々バス停に14:50到着、冬枯れの村はひっそりと静まり返っていた。

「ふじの温泉 東尾垂の湯」     西野々で迎えのバスに乗り温泉に向かった。
終日冷たい雨に濡れたから、温泉で温まれるのも掛け替えのないご馳走の一つだ。
                                                この項完

 [参考タイムを記す] 篠原バス停(12:20発)→石砂山(13:15-13:25)→西野々(14:50)→バス→温泉(15:10-16:50)→横浜(18:30) 

 
東海自然道を歩く(6)西野々・焼山・袖平山・神ノ川に続く