紀行

東海自然歩道を歩く(15)

猪之頭公園・陣場の滝・田貫湖

 平成28年1月6日 池内淑皓

 2015(H27)9月22日(火・祝日) 晴れ。 朝5時に目が覚める、誰もいない夜明けの公園は森閑として清々しい、早朝は少し冷えてジャケットを羽織る。
 朝食は昨日のカレーの残りを食べて、缶詰めを開けて、足りなければカロリーメイトでスタミナを補填する。
 6時に出発、7時頃猪之頭の集落に入って陣場の滝を見学し、遠照寺に詣で、小田貫湿原をゆっくり散策するとヒョッコリ田貫湖畔に出た、観光客と釣り人で賑やか、ここが今日のゴールだ。
 猪之頭集落から出るバスが田貫湖入口のバス停を9:26に通過するから、その時刻に間に合うよう湖畔を散策する。
 バスに乗れば、40分程で終点富士宮駅に着く、弁当とビールを買い込んで、10:22発の特急ふじかわ4号で富士駅に向かった、熱海乗り換えで横浜には昼過ぎに到着。
写真で歩いて見よう

陣場の滝、遠照寺周辺図

 朝6時に出発する、昨日歩いてきた猪之頭中学校まで戻り、東海自然歩道に入る。学校前の杉林は案内板によると猪之頭中学校の演習林だと記述されている、杜は奇麗に整理され、しいたけが栽培され、休憩のための東屋もある。
 中学生で林業の勉強をしているのだろうか、静岡県富士宮市は林業の町である。

陣場の滝近くまで見事な杉、檜の美林が続く(中学校の演習林を抜けて行く)

杜を抜けると東海自然歩道は猪之頭集落に出る、稲穂も少し色づいてきた。

清冽な湧水が至る所から流れ出ている

「陣場の滝」 五斗目木川にかかる滝、白糸の滝に似て富士の湧水が溶岩の間から流れ出ている。
陣場とは、建久四年(1193)源頼朝が富士の巻狩りでこの辺りに陣を敷いたから名が付けられた。

   
「太鼓石」 頼朝の軍勢が陣を張っていると、滝壺から”ドンドン”音がするので、引き上げたのがこの石だとの事。 
太鼓のように丸いのは珍しいが、これは「樹型溶岩」である。富士山噴火の際、立木を取り巻くように溶岩が流れ、そして溶岩は冷え立木は燃えて空洞になったもの。(遠照寺の境内にある) 

遠照寺

小田貫湿原、田貫湖、東海自然歩道概念図

「小田貫湿原」 猪之頭集落を抜け、山裾を巡るように30分程歩くとポッコリ湿原に出る。
小田貫湿原は標高670m~690mにあり、富士山麓では唯一の低層湿原で、土地の基底には古富士泥流が分布し、この上を火山灰の一種である”黒ボク”(黒土)が一面に覆っている珍しい場所。広さは 1.7haある

   
   
秋の花達

田貫湖周辺図

「田貫湖」 富士五湖とは全く異なる湖で、農業用灌漑用水の為の人造湖である。
貯水量は120万、湖畔を巡る遊歩道が付けられていて、オートキャンプ場、バンガローサイト、しゃれたレストラン等があり英気を養うには絶好の場所となっている。

私も記念に一枚

どこの子供達も昔と違って屈託がない、田貫湖畔でキャンプをしている家族と懇意になった、記念に一緒に写真を取ろうという事でパチリ!

バスの終点は身延線の富士宮駅、うまい待ち合わせで特急ふじかわ4号が来た、あわてて弁当とビールを買い込んで車中の人となった。富士駅、三島駅、熱海駅で乗り換えて横浜には昼過ぎ到着した。

[参考タイムを記す] 猪之頭公園(6:15)→陣場の滝・遠照寺(6:40-6:50)→小田貫湿原(7:25)→田貫湖(7:45-8:30)→田貫湖入口バス停(9:00-9:26)→富士宮駅10:10→東海道富士駅(10:33)
この項完

東海自然歩道を歩く(16)田貫湖・長者ヶ岳・天子岳・上佐野に続く