2016年(H28)3月27日 池内淑皓
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2016年(H28) 1月23日(土)八幡温泉で久しぶりに足が温まる炬燵寝したので英気充分、7時に宿を出て寺尾島(西里)のバス停まで歩く、20分程で到着。黒川が県道と交叉する地点がバス停であるから、黒川沿いに林道を歩いて穂積神社に向かう。
神社に参拝のあと竜爪山(りゅうそうざん)を越え、牛妻の集落に出て安倍川に架かる曙橋で対岸に渡り、油山の里に着き、更に40分程歩くと今夜の泊まり場「油山温泉」に到着する、油山温泉は山里に隠された隠れ湯で二軒の旅館が営業している。写真で歩いて行こう。
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東海自然歩道寺尾島から牛妻まで、行程所要時間概念図(東海自然歩道案内板)
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寺尾島(西里)--林道--穂積神社--竜爪山?牛妻 概念図(東海自然歩道案内板)
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寺尾島バス停前は、興津川とこれから歩く黒川の合流点である。東海自然歩道は写真で左折し黒川に沿いに林道を行く。
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穂積神社、竜爪山への道は矢印に導かれて歩く、バス停から5分でやませみの湯(西里)があるが朝が早いので営業していない。
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黒川の林道を1時間20分程歩く、川を渡るたびに炭焼1号橋、炭焼2号橋と続く。
黒川の名の起こりは、弘法大師がここを通りかかった時、村の娘に水を所望した所、この川の水を「好きなだけ飲め」とつれない言葉が返ってきた。途端に川は黒くなり、娘の顔も真っ黒になってしまったと伝える。
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炭焼き7号橋を渡って自然歩道は写真で左手の山道に入るが、崖崩れの為通行禁止の表示とロープが張られている、道案内はそのまま林道を通って穂積神社まで行けと張紙があるので従う事にする。
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自然歩道は伐採中の黄色い柵の前を神社に向かって登って行く、伐採をやめて道を通してくれた。
調べてみたら林道の途中に、糸魚川--静岡構造線が走っていて、この辺りに「露頭」が見えると言う。
石垣が高くて良く観察が出来なかった。構造線とフォッサマグナとは違う。構造線は糸魚川から南に諏訪湖を通り、安倍川に到る大断層である、ここは丁度西辺に該当する「線」に当たる。
フォッサマグナは広い範囲の「面」を指す。伊豆、神奈川全域、千葉の一部、東京の一部、山梨全域、長野と広範囲な地帯にわたる。日本列島はここを境に東日本と西日本に分かれ、島が割れつつある。
青春時代、北アルプスの針ノ木岳から種池に向かう途中の赤沢岳で昼食中、音もなく岩屑が落ちて行くのを目撃した事がある。丁度この下に黒四トンネルが通っているのだ(大破砕帯)
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「穂積神社」 竜爪(りゅうそう)権現を祀り、別名「竜爪大権現」とも称される。
慶長14年(1609)滝権兵衛と云う武田の落ち武者が山上に祠を建て、自身神官になったという。
戦時中は弾除けの神として崇められた。
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竜爪山--若山--牛妻(曙橋詰め) 概念図
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300年以上の大杉が叢林として歴史を語る、東海自然歩道はこの杉林の中を縫うように歩く
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竜爪山は「薬師岳1051m」と「文珠岳(1041m)」の双耳峰からなる信仰の山。
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この山域は古くから修験道が盛んで熊野速玉大社、と一万宮の本地仏とされる薬師如来と文殊菩薩に当てて「両所権現(りゅうしょごんげん)」と言ったのが「りゅうそう」になったとの説がある。
武田の落ち武者、滝権兵衛が建立した祠であろうか、文珠岳山頂には文殊菩薩が祀られる。
(文珠と文殊の違いは何か不明)
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写真は文珠岳頂上より清水港方向を見る
日本橋から歩いてきて2年、初めて海が見えた駿河湾である。文珠岳は一等三角点が埋まり、南アルプスから駿河湾まで見渡せるが今日は曇天でアルプスは見えない。午後から雨との予報で早々と下る。
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則沢への道を分けて快適な尾根の林道を行く
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尾根の瘤(若山)を越えると道は右に向きを変え、牛妻に向かう
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茶畑と安倍川が見えてくる、里が近い
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牛妻の交差点に到着、バス停は左手へ200m、今夜の宿はこの曙橋を渡って油山の集落を抜けて40分程山の中にある油山温泉に向かう。
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牛妻--油山温泉--栗島バス停--谷沢 概念図
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今宵の旅籠に到着。平日の一人客は泊めない、土、日客がいれば泊まれる(13,800円)。
油山温泉は今川氏の隠し湯で、今川氏親の亡き後、正室の寿桂尼が好んで湯治したと云われる
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リュックを放り出して、お目当ての露店風呂へ飛び込む、独り占めのお風呂は何とも贅沢だ。
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[参考タイムを記す] 八幡温泉(6:50発)→寺尾島バス停(西里)7:15→炭焼き7号橋林道分岐(8:35-8:40)→林道を歩き穂積神社(9:50-10:05)→薬師岳(10:55)→文珠岳(11:15-11:30)→若山(12:25昼)牛妻(14:15)→油山温泉(15:00)
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この項完
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東海自然歩道を歩く(20)油山温泉--油山峠--相沢橋--栗島--静岡駅へ続く |
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