平成28年5月1日 池内淑皓
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今回の旅は三日間を設定した、自然歩道上の宿泊施設は無いので静岡駅前、藤枝駅前のビジネスホテルに宿泊して、バスで往復する事とした。
バスのダイヤを中心に歩くのはキツイが、地図上に時間配分を設定して行動すれば可能である。
2016年(H28年)3月21日(月・祝)、前日静岡駅前のビジネスホテルに宿泊して、7:05分発の奥長島行(美和大谷線)バスに乗る。今日の出発地「谷沢(やざわ)」には7:45に到着する。
水見色峠を経て、大山(986)の頂上を踏み、坂本の集落を経由して、寺島に到る約6時間のコースである。
(本来の東海自然歩道は寺島から、ひと尾根越えて久能尾に出るのだが、バスの時間がピッタリなので歩くの止めた)
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東海自然歩道全体概略図
2014年2月23日、日本橋を出発。2016年3月21日現在静岡県大山に到着
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今日の歩行地図
谷沢出発して大山(986m)に登る、NTT巡視路を経て寺島バス停に到る15km、6時間のコース
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谷沢から寺島--そして明日歩く清笹峠への行程表 (東海自然歩道案内板)
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休日の静岡駅から谷沢方面へのバス時刻は7:05のあと8:55、11:59と続く
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奥長島行のバスを谷沢で降り、高山林道を歩いて水見色峠に向かう。天候が今一で、ガスが垂れ込めてくる。
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谷沢集落の外れに満開の梅が道標に懸り、今日の歩行を歓迎してくれるようだ。
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林道を離れてシダの繁る尾根を大山へ向かう
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バス停から一時間少しで「水見色峠」に着く、何とも峠らしくない峠で、大山への尾根の途中にある。
林道開削のために道が削られて、峠の雰囲気がなくなってしまったのだろうか、左手に峠を下れば水見色の集落に着く、歩行中トラブルが発生したら、大山からでも水見色の集落へ下山できる(バス便あり)。
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ガスが立ち込める中、杉林と濡れた笹薮をかき分けながら急登する。
谷沢の海抜は150mで大山は986mあるから、標高差836mを登る事になる。水見色峠からは約480mをひたすら直登するが寒い時期の今、汗もかかずそれほど苦痛ではない。
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大山(986m)に到着、ここはNTTの電波中継所がある、山頂はここから北西へ5分平坦な頂上だ。駿河湾が一望に見渡せるベンチがあるが、今日は何も見えない。
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ガスが立ち込める「大山頂上」 NTT安倍無線中継所が建つ。
昭和の頃は地上回線と、衛星回線、マイクロウエーブ無線中継伝送を担い、日本列島を縦貫するように結ばれていた。平成の今は、それらの役割を「光ケーブル」が担い、全国にあるNTTの中継所は役目を終え、殆どが使用されていない。この中継所も然りである。
しかし、光ケーブルの伝送に異常が発生した場合(停電、災害等)、すぐ活用出来る体制が整っていると云う。
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東側の登山路とは反対に西側へ下山に向かう道は、NTT無線中継所への巡視路(全舗装)を下る。約10km延々と終点の寺島まで舗装道路が続き、歩く楽しみがそがれてしまう。幸い車は通れない。
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それでも、車が来ない林道(NTT専用路)には、わさび畑があったり、「かもしか」が横切ったり、歩行を慰めてくれた。寺島まで約3時間の下り。
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天晴れる、最奥の一色集落より、これから行く坂本集落を見る。(この谷合に注意)
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坂本集落にあった「坂本姫の碑」
平安時代末期高倉天皇に仕えていた米沢官女は、都からここに来たと云う。後を追ってきた坂ノ上某は夫婦となり生まれた子が坂本姫であった。
長じて源氏の家来御所五郎丸と結婚して生まれたのが茶祖と称される「聖一国師円爾」である。
坂本姫没後この地を坂本と称するようになったと云う(碑の謂れより抜粋)
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「鎮魂の碑」 享保六年七月異常な大雨がこの地を襲う、大山から坂本にかけて土石流が発生する、
多くの家屋と人命を失う。更に安政の大地震で再び山崩れを起こし、被害が拡大してしまう。 この災難を警鐘とし、三年に一度犠牲者の施餓鬼を行い、心構えを新たにしていると言う。
三陸沖大地震の災害も、このような心構えがあれば犠牲者はもっと減少していたに違いない。
災害は、忘れた頃にやってくる!
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寺島のバス停には13:50分到着する、バスは14:01発静岡駅行き、ピッタリの時間だ。(このあとバスは16:14までない)
久能尾まで歩きたいが(2時間程かかる)、駅前の居酒屋で美味しいお魚を食べたい誘惑に負けた。
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[参考タイムを記す] JR静岡駅前バス停(7:05)→谷沢バス停(7:45-7:55)→水見色峠(9:10-9:20)→大山頂上(11:00昼-11:25)→一色集落(13:10)→寺島バス停
(13:55-14:01)→静岡駅(15:00)
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この項完
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東海自然歩道を歩く(22) 静岡駅-久能尾-黒俣大銀杏-清笹峠-宇嶺の滝-蔵田-静岡駅につづく
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