平成28年6月2日 池内淑皓
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2016年(H28)年3月23日(水)曇り。サービス満点の藤枝駅前ホテルを出て、7:26発藤枝市自主運営バスで蔵田に向かう。今日は昨日ゴールした蔵田から、大井川鉄道の家山駅に向かうコースであるが約18km、6時間余の山歩きとなる。
家山駅から金谷駅への鉄道の時刻は午後13:27、15:15、15:42(SL)、17:31となっていて、私はSLに乗りたいので家山駅到着15:30を目標に時間配分を設定して歩いた。
今日のコースは資料によれば、遠州秋葉山(火伏の神で有名)に通じる「秋葉街道」と名付けられている由緒あるコースで、藤枝市のハイキングパンフレットに「天空の散歩道」と題して紹介されている。(静岡県観光協会 HP から資料をダウンロードできる)
昨日の県道歩きと異なって、快適な東海自然歩道歩きが楽しめそうでわくわくする。
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蔵田バス停から高根山、西向の吊り橋、笑い仏、家山駅ゴールの行程表(自然歩道案内板)
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蔵田バス停から白山神社、高根山、笑い仏までの歩行地図(自然歩道案内板)
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JR藤枝駅前ロータリーから 自主運営バスが 7:26 に出発する。このバスを逃すと10:05発金吹橋乗り換え、瀬戸谷温泉乗り換え、蔵田着12:19でウオークには使えない。
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瀬戸谷温泉ゆらく前バス停、で大久保行きの接続バスに乗り換える。
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蔵田には8:20到着、右側の酒屋さん(よろずやさん)で食料等不足品が購入できる。 Y字路で右に行けば昨日歩いてきた清笹峠経由静岡方面。左は島田方面
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Y字路に建つ道標に従って左方向に向かう。まずは高根白山神社を目指す。
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集落の外れで県道と分かれると、巨大な杉が目に入る。石の鳥居と大杉の先にある常夜灯がこれから歩く秋葉街道入口なのだろうか。
この杉は「鼻崎の大杉」と云われ、樹齢は700年と言う、落雷に会わず良く生き残った。
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この辺りでは場違いに立派な五段積み常夜灯が両脇に建つ、ここから秋葉街道が始まるのだろうか、
それとも高根白山神社への参詣道入り口なのだろうか、道はお茶畑の中を行く。
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「参道途中から蔵田の集落を見る」
蔵田は藤枝市で最奥の集落、林業とお茶で生計をたてる標高400mの高地
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「高根白山神社」
文治年間(1,180)加賀の白山より勧請して祀る。社殿は宝永4年(1707)の築、祭神はイザナギの命、イザナミの命。 五穀豊穣・豊魚・縁結びの神。古代の神楽は県の無形文化財に指定されている。
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高根山への道は、社殿脇の手水場横から神社の杜に取り付く
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「高根山」 871m。 30分程頑張れば尾根上の電波塔に着き、そのまま頂上となる。
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ここから先、笑い仏までは緩やかな上下の尾根道が快適に続く。
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「天空の散歩道」 ピッタリな言葉だ、ひとりでに足取りも軽やかになる、落ち葉の絨毯 が何とも気持ち良い。
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杉林あり、灌木地帯あり、雑木林あり散歩道のすべての要素が詰まっている。
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秋葉街道と言うだけあって、道標も完備しているから家族連れでも歩けそう、ただし健脚向きだ。 |
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「西向きの吊り橋」
吊り橋の下は道で、西向の小さな集落があり島田市の御堂沢に出る、橋の下にトイレがある。また緊急時は橋から1時間程下れば御堂沢で、バスに乗れる。
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「笑い仏」に到着 12:25 丁度良い時間だ。傍らのベンチに腰かけて昼食とする、時間調整には格好の場所となっている、遥か山麓から汽車の汽笛が聞こえてくる。
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「笑い仏」
ベンチの隣には小さな祠に仏が鎮座しているが首が折られ、黒い接着剤で継いであるのが何とも興ざめ。傍らの標石に元禄三年八月(1690)とあるから相当古い仏だ(元禄二年は松尾芭蕉が奥の細道に出立した年)
笑い仏は仏が笑っているのではなく、ここを通り過ぎる旅人が、ただ笑ったと言うだけの事。
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休憩ベンチから西、大井川方向を見る、時折遥か彼方からSLの汽笛が聞こえてくる
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笑い仏からは下り一方で、上河内手前の傾斜地に川根茶本場の茶畑が広がる、東海自然歩道は地主さんの好意により、畑の中がトレイルとなっている。
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ジグザグの舗装道路の真ん中を自然歩道は貫いている。
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茶畑の道が終わると鹿除けの柵を開いて上河内の集落に入る。注意書きがいいね!
あとは耳成川に沿って蛇行しながらひたすら舗装道路を歩く。
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駿遠橋で大井川を渡る、昔は駿河と遠州の境なのだろうか
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大井川鐡道「家山駅」に到着。時刻は15:20
この駅舎昭和4年(1929)の面影を残す、「男はつらいよ」、「鉄道員」など数々の映画、TVの撮影に使われてきた。昼間は駅員がいるが夜間は無人となる。
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折角だから記念に一枚。ホームにはSLに乗るためのツアー客で一杯。
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昭和5年製の「C108」 大阪鐡道管理局の銘板があった。
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SLは9分停車して記念写真が撮れる、機関士さんも降りて快く応じてくれた。
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機関室に乗れと手招きしてくれ、記念に写真も撮ってくれた、サービス満点だ。
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50年振りに乗った本物のSL、青春時代最後のSLが長野から飯山へスキーに出かけた時だ。
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SLは大井川に沿って新金谷駅に向かう。窓を開けると石炭の匂いが何とも郷愁を誘う。
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新金谷駅でSLと別れ、接続電車でJR金谷駅に向かう。売店でつまみとビールを買い込んで、独り車中で乾杯とゆこう。新幹線に乗っても横浜駅にはほぼ同じ時刻に着くから、特急券代でビールが飲める。
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[参考タイムを記す] 藤枝駅発(7:26)→蔵田バス停(8:20-8:30)→高根白山神社→高根山(10:10-10:20)→西向の吊り橋(11:45)→笑い仏(12:25-12:45)→駿遠橋
(15:10)→家山駅(15:20-15:42SL)→金谷駅(16:23)
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この項完
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東海自然歩道を歩く(24) 家山駅、八垂の滝、市井平、大日山金剛院に続く |