平成29年1月27日 池内淑皓
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2016年(H28)9月27日(火)晴れ
今日はルンルン気分のウオークとなりそう。コースは東海自然歩道と中仙道が一緒になり、更に街道は中仙道の中で最も奥まって、一里塚が四つも連続して残され、日本一長い江戸時代の苔むした石畳が続き、おまけに江戸時代から営業している細久手宿の「大黒屋」に宿泊出来るからだ。
早速写真を見ながら歩いて行こう
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今日歩くJR武並駅→四谷休憩所→大湫宿→(北野神社は行かない)→細久手宿 行程図
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昨日恵那(大井宿)のホテルに泊まって、朝中央線で武並駅に着く、暑いが上々の天気だ。
東海自然歩道の道標は、国道R19号線沿いに歩くようになっているが、車の喧騒が気になるから駅前の道をそのまま東(恵那方面)に歩く、1/25,000の地形図を頼りに小さな川を土橋で渡り、鉄道のガードから来る道と合わせて北に向かう(ガソリンスタンドへの道は行かない、国道を渡れないから)
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国道のガードを抜けて真っ直ぐ北へ、10分程で道標のある中山道に出るから、紅坂一里塚方面に歩けば良い、東海自然歩道は中仙道と一緒になる。
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今日歩く道は、東海自然歩道と中仙道の道標が共にあり、道幅も広く、迷うことは絶対にない。
中仙道では随一のウオーキングコースとなっており、多くの観光パンフレットに紹介されている。
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「紅坂の一里塚」 江戸から89番目、京へ45里 両塚共に良く残されている。
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「ぼたん岩」 一里塚の先にあり、道の傍らに見える。
地下のマグマの流動時形成される斑晶の配列による模様。岩が層状に剥がれてできたもの。
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「深萱立場跡」 昔のさみしい山間地も県道が通り、バスも通る。
ここから歩けば30分程でJR武並駅に着く
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深萱から権現山にかけては、雑木林が続き茶屋跡や、道祖神の説明板が至る所に掲げられている。
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今日通過する一帯は、雑木林の自然林であるから山の幸が一杯。朝が早かったせいか栗拾いが出来た。猿、リス達が来る前に戴こう。
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大湫宿へ着く頃には、5kg以上の栗が拾え、大湫郵便局から宅急便で家に送った。
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「権現山の一里塚」 江戸から90里 両塚の間を中山道が抜ける。
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かなり大振りな石畳が続く、浮いている石が一つもないのに驚かされる。
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「13峠の観音」(阿波屋観音)
この辺りの中山道は、13峠と名付けられる通り山坂が連続して、人馬にとって大変な道であったと言う。
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天保11年(1840)に建立されたと云う観音仏達は、人馬の道中安全を祈って刻まれた
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大湫宿(おおくて)から細久手宿間の案内図 (一里塚が四つも並んで現存しているのは、ここだけ)
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「大湫宿」やっと明るい里に出た、宿入口に建つ道標は「西方細久手宿へ一里半、東方大井宿へ三里半」と読める。
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大湫宿は日本橋から47番目の宿場で、慶長9年(1604)標高510mの高地に設けられた。
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尾張藩領、宿の長さ3町14間、文久元年十月皇女和宮はこの宿に泊まっている。
[遠さかる 都を知れば旅衣 一夜の宿も 立ちうかりけり] (和宮の句)
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「明神社の大杉」 この明神は慶長13年(1608)に建てられたが境内の大杉は樹齢
1300年と言われ江戸時代から「大湫には過ぎたもの」と揶揄されていた。
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「琵琶峠の石畳」大湫宿を出ると琵琶峠の登りにかかる、大粒の石が奇麗に並べられ、とても歩きやすい。
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琵琶峠の石畳は昭和45年に発掘され、長さ600mにも達し日本一長い石畳となっている
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「琵琶峠」 標高540m 美濃中仙道16宿で最も高い峠。
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「八瀬沢一里塚」 木漏れ日を受けた塚が、石畳の古道と一体になっている。
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「弁天池」 琵琶峠の石畳を下ると、傍らに池が見えてくる。
天保7年(1836)再建された庚申の祠で、江戸時代から涸れたことが無いと云う池に、祠が良く似合う
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「奥野田の一里塚」 風情のあった中仙道も、これから先舗装道路となって歴史ある一里塚も形無し
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「細久手宿」 慶長15年(1610)海抜420mの山中に造られた。
道中奉行の大久保長安が大湫宿-御嵩宿間は長すぎると云う理由で設置した。
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街道に面した町屋のさりげない言葉が、疲れた私にはありがたい
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「旅籠 大黒屋」尾州藩定宿で脇本陣の扱いであった。 本日のご休泊場所
(0572-69-2518)
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安政6年(1859)の築で、建物の中に玄関扉が設えてある
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建屋は軒廂付切妻造りの二階建て、二階が一階に比べ目立って低く、両端に卯建が上がる
[登録有形文化財] 平成19年文化庁指定
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玄関門から入ると式台、寄付、次の間、座敷(上段の間)となる
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座敷は書院造りとなっており、江戸時代の格式がそのまま残されている。
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この項完
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[参考タイムを記す] JR武並駅(8:00)→中仙道合流(四谷の近く8:30)→紅坂一里塚(9:00-9:15)→深萱立場(9:25)→権現山一里塚(10:40)→大湫宿(11:35-12:25昼)→弁天池(14:10)→細久手宿(14:50)
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東海自然歩道を歩く(37) 細久手宿→鴨の巣一里塚→和泉式部廟所→御嵩駅 に続く |
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