平成30年2月3日 池内淑皓
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2017年8月26日（土）雨、曇り、晴れ。 明け方雷と強い雨で目が覚めた。前線の通過らしく、遠くで雷がゴロゴロ鳴っている。今日は尼ヶ岳と大洞山の二つの山を通り、伊勢街道の中太郎生（なかたろうおう）の旅籠屋に休泊する予定。
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青山高原～尼ヶ岳～大洞山～亀山峠（三重、奈良県境）概念図
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少し小降りになってきたので出発する。昨日とは変わって雨の中の布引峠
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桜峠に近くなると、行政区分が伊賀市青山町から、津市美杉町に変わる。
雨で暗い林道を歩く。
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「桜峠」 ここは山の峠ではなく、林道が交差する交差点だ。道標は錯綜しているが、尼ヶ岳への案内に従って行く（ここでは右側の細い道）。
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登山口にとても良い案内板があった。最近出来たらしく、トイレも奇麗
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桜峠～尼ヶ岳～大洞山拡大図
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尼ヶ岳（958ｍ）への登りは、ひたすら尾根を木道で直登するのみ。
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桜峠（607ｍ）から頂上まで2時間40分かかった。 雨は上がったが見晴は悪い。
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頂上には地蔵が、信仰的な山のだろうか。
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私も記念に一枚。
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朝出発した青山のホテル群と、遠方に風車が見られるが、晴れていれば最高な景色だろう。
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頂上から南に道があるはずであるが、灌木が繁りルート不明、元来た道に戻り、巻道をゆく。
この巻道、殆ど人が通らないらしく、灌木が繁りすぎて、道が不明瞭となる。深林多く、道は禽獣の径の如だ。
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「大タワ」 尼ヶ岳と大洞山のコル（鞍部）で、タワは山の「たるみ」の意味であろうか。
南に向かって右手を下れば、下太郎生バス停へ、左に下れば名松線の伊勢八知駅に出る。
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倉骨林道を横切って、大洞山の中腹を巻くように東海自然歩道はトレースされている。
頂上へ行く道があるが、晴れ間が見えないので行くのを止めた。
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苔むした石畳を踏みながら歩く道は最高。 この石は、第三紀の末頃激しい火山活動
が起こった所で、当時の火山岩（大洞石）である。
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大洞山を巻くように歩くと桔梗平、スカイランドおおぼら、三多気キャンプ場がある。
多くのハイカー達がハイキングに来るから、道標はがっちり付けられている。
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「蔵王堂」 かつてここにあった常庵寺の境内に建てられたものであるが、明治6年廃寺となり、蔵王堂のみが残された。本尊：木造蔵王権現立像
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ゴールの「中太郎生」が近くなると、丸八酒店へ1500ｍの看板が出た、 ビールが飲める。
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「中太郎生」の交差点 酒屋があり、郵便局もある。 国道368号線の伊勢街道。
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「たろうと三国屋旅館」 本通りから裏通りに入ると、ここは伊勢街道の宿場である。
三国屋は唯一残った旅籠屋で、平成18年105年の歴史を閉じた。地域の活性化のために”太郎生地域づくり協議会”が発足して、旅籠を継続する事となった。
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宿場の中を散歩すれば、かつての旧家が建ち並ぶ。この道は伊勢街道である
ここは太郎生（たろう）と云う地名。江戸時代は美杉村太郎生、津藤堂藩に属し、名前の由来は近江の豪族「多羅尾氏」が移り住んだことからこの名前になったと言う。
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新道が出来たから、街道は車も途絶え静かな佇まいを見せている。
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このまま建物を維持して、伝統的建造物群保存地区に指定できないのだろうか
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明治八年創立の津市太郎生小学校も少子化で廃校したが、歴史の古さを今に伝える
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「国津神社」 村の産土。この神社には国指定重要文化財があるので訪ねてみよう
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「国津神社十三重の塔」 塔は小型であるが、塔身四面に薬師、阿弥陀、釈迦、弥勒の四仏を配し、その整った形から重要文化財になったと云う。
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塔四面彫像の一部。石は地元の大洞石で溶結凝灰岩
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三重県の天然記念物 「大欅」 樹齢800年、根回り20ｍ、高さ30ｍ 落雷等の破損がない
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大洞山（左雄岳1012ｍ、右雌岳985ｍ）が良く見える
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太郎生の集落と、明日歩く倶留尊山（1038ｍ）と奈良県境の山
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[参タイムを記す] 布引峠（6：30）→古田集落（7：15）→桜峠（8：15）→尼ヶ岳（10：55/
11：15）→ タワ（11：30）→桔梗平（12：45/12：50）→蔵王堂（13：50/14：00）→たとうと三国屋旅館（14：30）
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この項完
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東海自然歩道を歩く（59）太郎生・池の平・亀山峠・かずら橋に続く
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