湘南徘徊物語-2
  道端に 蝉ファイナルの 腹を見せ    スマフォなきゃ 皆寝てるはず 4号車    竜宮城から ファミリー飛び出し 海の家    せかせかと 歩く黄昏 抜く多数    湘南ナンバー 若大将と サザン乗せ    カジュアルの サンダル暮らしが いい云う    開高の 旧居覗いて 行く二人    湘南の 自由で頑固な 田舎者    湘南の セレブリゾート 漁師町    江の島へ 湾曲してる 遠い道    昭和の男 八十歳の 壁を越え    戦前の 足は強いか しぶといか    マスク手に 酸素を吸って 行くみじめ    韃靼そば トランペットを 聴きながら    政治家の 足はもっぱら 逃げる足    句が先で 後付けしたい 道歩く